フランス人サッカー選手の日本人差別発言 デンベレとグリーズマンはフランス語で何と言ったのか?

Bonjour à tous!
皆さま、こんにちは!

今回はFCバルセロナに所属する
フランス代表のデンベレ選手とグリーズマン選手が
日本人に向けて差別的発言をしたと言われる動画が
インターネット上で拡散したことについて
詳しく見ていきたいと思います。

問題となった動画での会話

問題の動画は、2019年に
デンベレ選手とグリーズマン選手が来日した際、
滞在先のホテルで撮影されたものです。

ゲーム機器の設定をするホテルの日本人スタッフに対して、
デンベレ選手が下記のような発言をしました。

“Toutes ces sales gueules pour jouer à PES mon frère”,
t’as pas honte ?
「こいつらは、お前がゲームをするためにいるのかよ。
何やってんだよ」

✴︎sale gueule
醜い顔。
状況次第では「汚い顔」「ひどい顔」と「汚えツラ」とも訳せます。

✴︎PES
→ (Pro Evolution Soccer)
コナミのサッカーオンラインゲーム「ウイイレ」のこと。

✴︎mon frère
→ 直訳すると「私の兄(弟)」ですが、
ここでは親しみを込めて「お前」という意味になります。

✴︎t’as pas honte?
 直訳すると「恥ずかしくないのか?」ですが、
これは完全にスラングで「恥ずかしい」という意味よりも、
「何やってんだ、こんな奴らを連れてきて」というニュアンスになります。
この類のスラングは、実際にそういう言葉を使う人たちと
一定の期間を一緒に過ごした人でなければ、
フランス人でさえ上手く理解できないようです。

“Oh putain! la langue!”
「クソ、なんて言語だよ」

グリーズマン : www 

“Alors vous êtes en avance ou pas en avance dans votre pays, là ?”
「ここ先進国なの?先進国じゃないの?」

グリーズマン:www

グリーズマン選手は終始ニヤニヤするだけで発言はしていません。
しかし、デンベレ選手の放つ言葉に何一つ反論することなく
一緒にその場を楽しんでいるように見えました。

二人は明らかに日本人の外見、言語、
そしてアジア人の技術的進歩をネタにして
嘲笑っています。

残念としか言いようがありません。

デンベレ選手の謝罪文

デンベレ選手は自身のインスタグラムで、
謝罪文を綴りました。

「皆さん、こんにちは。
ここ最近、2019年に撮ったプライベート動画が
SNSで拡散されています。
舞台はたまたま日本でした。

でも、地球上のどこで起きても同じ表現を使っていたでしょう。
特定のコミュニティを標的にしたわけではありません、
私はプライベートで、友人と、相手がどこの国の人であろうと、
このような表現を使うことがあります。
この動画は公開されています。
映像で見られる人たちを不快にさせるおそれがあることを認めます。
心からお詫び申し上げます」

“Bonjour à tous.
Ces derniers temps,
une vidéo privée datant de 2019 circulait sur les réseaux.

Il se trouve que la scène se passe au Japon.
Elle aurait pu se dérouler n’importe où sur la planète,
j’aurais utilisé les mêmes expressions.
Je ne visais donc aucune communauté.
Il m’arrive d’utiliser ce genre d’expressions en privé,
avec des amis, et ce peu importe leur origine.
Cette vidéo est désormais publique.
Je conçois donc qu’elle ait pu heurter les personnes présentes sur ces images.
De ce fait, je leur présente mes plus sincères excuses”

フローラン・ダバディ氏の意見

元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏の通訳を務めた
フローラン・ダバディ氏はツイッターでこのように述べられています。

(1) 私も子供の時にずっとデンベレ選手出身のパリ郊外でサッカーをしてきた。
貧しい階級の子供たち(フランス系であろうが、アフリカ系であろうが)は
ありえない用語でお互いを差別し、それが面白いと信じています。

“Quand j’étais petit,
je jouais au football en banlieue parisienne où Dembele est né.
Les enfants pauvres (qu’ils soient français ou africains)
se discriminent improbables et trouvent cela intéressant.
La chose pitoyable est l’éducation parentale.”

(2)多民族国家の問題でもありますが、
同じ町、同じマンションで共存生活を送っているだけに、
もう人種差別はないと暗黙に彼らが考えます。
とはいえ、彼らのスラング用語の中で人種に言及した言葉が多いのです。
いずれも、恥ずかしいです。

Bien qu’il s’agisse d’un problème de nation multiethnique,
ils pensent implicitement qu’il n’y a plus de discrimination raciale
car ils vivent ensemble dans la même ville et dans la même copropriété,
beaucoup de leurs termes d’argot font référence à la race.
Les deux sont embarrassants.

(3)そして最後に。
お二人は「人種差別じゃない、私たちは普段から使ってるスラングだよ。
どの人種に対してもさ」と言い訳をするのですが、
アメリカだったらこれは全く通じないのです。
彼らは間違っている。しっかりと謝って欲しかったです。

Et enfin. Ils trouvent des excuses “Ce n’est pas du racisme,
c’est l’argot que nous utilisons habituellement.
C’est pour n’importe quelle race”,
mais en Amérique, cela ne fonctionne pas du tout.
Ils ont tort. Je voulais qu’ils s’excuses fermement.

グリーズマン選手の謝罪文

ではデンベレ選手と一緒に日本人スタッフを嘲笑っていた
グリーズマン選手は何と言っているのでしょう?
彼はツイッターでこのように述べています。

“Je me suis toujours engagé contre toute forme de discrimination.
Depuis quelques jours certaines personnes veulent me faire passer
pour l’homme que je ne suis pas.
Je réfute avec fermeté les accusations qui me sont portées
et je suis désolé si j’ai pu offenser mes amis japonais.”


「私は常にどんな差別に対しても反対することを約束してきました。
ここ数日、僕がそうではないと騙したいと思っている人たちがいます。
僕に対する非難に断固として反論し、
日本人の友人たちを怒らせてしまったことをお詫びします」

差別の立場には反対であることを強調しつつ
「日本の友人たちを傷つけてしまったのであれば謝罪する」
とコメントしました。

しかし、グリーズマン選手のTwitterのコメント欄には、
他の差別と思われる
3秒ほどの短い動画が投稿されていました。

これは、2019年8月1日にバルセロナの公式YouTubeで公開されている動画の一場面で、
デンベレ選手とユムティティ選手が両手を合わせて拝みながら “ching chong”と言い、
その横でグリーズマン選手も同じように声を合わせて “ching chong”と言っています。

✴︎「ching chong」とは、中国語が「チンチャンチョン」と
繰り返し言っているように聞こえることから生まれた言葉で、
中国人だけでなく東アジア人をからかう際に用いる言葉だそうです。

公開されてから2年ほどたつ動画で、今までは何も問題にはなっていなかったようですが、
今回の件でこの動画にも注目が集まりました。

“sale gueule” と “oh! putain la langue” をフランス語で確認

私たちのYouTubeチャンネルで、デンベレ選手の発言について解説しています。
「フランス人サッカー選手の差別発言をフランスの地域格差問題から分析」

 

 

それでは今日はここまでです。
それではまた!
À très bientôt!

 

 

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