フランス人はほんの少しでも時間が空いたら、
カフェに行ってコーヒーを飲みます。
生活の一部になっていると言っても過言ではないほど、
フランス人にとってはとても大切な場所です。
フランスのカフェは入店方法やお会計の仕方が日本とは異なるため、
予め知っておいた方が良いでしょう。
フランスのカフェで飲み物を注文する時に覚えておきたいフランス語のフレーズは、下記の6つです。
Bonjour / こんにちは(夜はBonsoir)
○○s’il vous plaît / ○○をください
Merci / ありがとう
Monsieur, s’il vous plaît / お願いします
L’addition, s’il vous plaît / お会計をお願いします
Au revoir / さようなら
それでは一つずつ見ていきましょう!
Contents
- お店に入る時 Bonjour こんにちは
- 注文 ○○s’il vous plaît ○○をください
- 注文したものが運ばれてきたら Merci ありがとう
- 店員さんを呼びたい時 Monsieur, s’il vous plaît お願いします (Pardon / Excusez-moi すみません)
- お会計 L’addition, s’il vous plaît お会計をお願いします
- お店を出る時 Au revoir さようなら
- 補足1 席の選び方
- 補足2 席にメニュー表がない時
- 補足3 水が欲しい時
- 補足4 トイレに行きたい時
- 補足5 丁寧なフランス語で注文をしたい時
- 補足6 何を言われているのか分からない時
- 補足7 チップは必要?
- 補足8 メニューの単語と発音
- まとめ
- NHK まいにちフランス語 入門編 2021年 (Audible)
お店に入る時 Bonjour こんにちは
「Bonjour」は日本語で「こんにちは」という意味です。
日本ではお店に入った時に店員さんから「いらっしゃいませ」と声をかけられますが、
フランスでは「Bonjour こんにちは」が「いらっしゃいませ」の代わりとしてつかわれています。
ですので、店員さんに「Bonjour!」と声をかけられたら、
「Bonjour!」と会釈をしながら返しましょう。
注文 ○○s’il vous plaît ○○をください
注文が決まった頃を見計らってギャルソンがオーダーを取りにきます。
「Vous avez choisi? お決まりですか?」
「Je vous écoute 伺います」
「Qu’est-ce que vous désirez? 何にいたしましょうか?」
決まっている場合は、
飲みたい飲み物の単語+s’il vous plaît だけで注文をすることができます。
例えば、「Un café, s’il vous plaît」といえば、エスプレッソコーヒーを、
「Un cappuccino, s’il vous plaît」といえば、カプチーノを、
「Une bière, s’il vous plaît」といえば、ビールを注文できます。
「Un / Une」は数字の「1」で「一杯のコーヒー」を表します。
✳︎男性名詞の商品名には「Un」を、女性名詞の商品名には「Une」をつけます。
もしエスプレッソを2杯注文したい場合は、
「Deux cafés, s’il vous plaît」となります。
3杯のコーヒーを注文したい時は「Trois cafés, s’il vous plaît」
4杯のコーヒーを注文したい時は「Quatre cafés, s’il vous plaît」
5杯のコーヒーを注文したい時は「Cinq cafés, s’il vous plaît」
となります。
ギャルソンがオーダーを取りにきた時に、
まだ注文したいものが決まっていない場合は、
「Pas encore まだです」と言いましょう。
注文したものが運ばれてきたら Merci ありがとう
「Merci」は日本語で「ありがとう」という意味です。
注文したものが運ばれてきた時や、良いサービスを受けた時、
レストランを出る際には、笑顔で「Merci」と言いましょう。
店員さんを呼びたい時 Monsieur, s’il vous plaît お願いします (Pardon / Excusez-moi すみません)
店員さんを呼びたい時には、「Monsieur (Madame) , s’il vous plaît お願いします」と言いましょう。
✴︎Monsieurは男性に対する敬称 Madameは女性に対する敬称
「Pardon」 または「Excusez-moi すみません」と言っても大丈夫です。
この「Pardon / Excusez-moi」は「ごめんなさい」の意味もありますので、
何か謝りたい時にも用いることができます。
お会計 L’addition, s’il vous plaît お会計をお願いします
お会計はレジではなく、テーブルで行います。
「L’addition, s’il vous plaît」は、「お会計をお願いします」という意味です。
フランスのカフェではテーブルごとにギャルソンの担当が決まっていますので、
注文を担当してくれたギャルソンに「L’addition, s’il vous plaît」と聞こえるように言います。
または、目があった時に、合図をしてもよいでしょう。
店内が混んでいる時は、お会計をお願いしてもすぐにはテーブルに来てくれないことがあります。
急いでいる場合は、余裕を持って「L’addition, s’il vous plaît」と言っておきましょう。
その場でお釣りを渡すギャルソンもいますが、待たされる場合もありますので、
小銭を準備しておくとよいでしょう。
もしテーブルで長いこと待ってもギャルソンが来てくれない場合は、
カウンターのレジにレシートを持って行き支払うことも可能です。
レジに誰もいない場合は、テーブルのレシートの上にお金を置いて出てもかまいません。
その際は、お釣りはもらえませんので、チップとして置いて出ることになります。
スピード重視の日本とちがって、すべてがゆっくりですので、余裕を持って接してくださいね。
お店を出る時 Au revoir さようなら
「Au revoir」は日本語で「さようなら」という意味です。
店員さんが「Au revoir」と言ったら、そのまま「Au revoir」と返しましょう。
「Au revoir」のあとに、下記のように言われることが多いです。
「良い一日を」
Bonne journée /
Passez une bonne journée /
Je vous souhaite une bonne journée
「良い午後を」
Bonne après-midi /
Passez une bonne après-midi /
Je vous souhaite une bonne après-midi
「良い一日の終わりを」
Bonne fin d’après-midi /
Passez une bonne fin d’après-midi /
Je vous souhaite une bonne fin d’après-midi
「良い夜を」
Bonne soirée /
Passez une bonne soirée /
Je vous souhaite une bonne soirée
週末であれば、「良い週末を」
Bon week-end
返事は、
「Merci, vous aussi ありがとう、あなたも」と返しましょう。
また、
「また近いうちに(またお越しくださいね)」
À bientôt
「また明日」
À demain
と言われるかもしれません。
常連さんになれば、かけられる言葉も変わってきます。
お気に入りのカフェを見つけて、
毎日のように通えば、顔を覚えてもらえますよ。
もちろん、言われる前に自分から言っても大丈夫です。
「Bonjour, Merci, Bonne journée, Bonne soirée…」
などの簡単な言葉からコミュニケーションは広がっていきます。
言葉のキャッチボールを楽しめるようになると、
語学学習も自然と楽しくなってきますね。
補足1 席の選び方
好きな席に自由に座るフランス人もいますが、入り口付近にギャルソンがいる場合は、
一言「Bonjour こんにちは」と言いましょう。
「Comme vous voulez お好きなところにどうぞ」と言われる場合もありますし、
「Vous êtes combien? 何名様ですか?」
「Vous voulez manger? お食事ですか?」と聞かれる場合もあります。
食事をする場合は「Oui はい」しない場合は「Non いいえ」と伝えます。
また「À l’intérieur ou à l’extérieur? 店内席ですか、テラス席ですか?」
と希望を聞かれることもあります。
室内がよければ「L’intérieur, s’il vous plaît 店内席をお願いします」
屋外がよければ「L’extérieur, s’il vous plaît テラス席をお願いします」
希望の席に通されなかった場合は、
「Je préfère ici ここがいいのですが」
「Je préfère là-bas あそこの席がいいのですが」と意思表示をしましょう。
「C’est réservé そこは予約席です」と言われる場合もありますので、
そのときは通された場所に座ります。
食事用の席にはあらかじめナイフやフォークなどテーブルセッティングされていますので、
飲み物だけを注文する場合は、食事用の席を避けて座りましょう。
座って待っていれば、ギャルソンがオーダーを取りに来てくれます。
しばらく待っても来てくれない場合は
「Monsieur s’il vous plaît! すみません!(お願いします!)」と言いましょう。
補足2 席にメニュー表がない時
メニュー表を見ずに注文をする人が多いため、
ギャルソンはメニュー表を持たずに注文を聞きに来ることがあります。
メニュー表を見て注文をしたい場合は、
「La carte, s’il vous plaît メニュー表をお願いします」と言いましょう。
ギャルソンに
「Pour manger ou pour boire? 食事用の、飲み物用ですか?」と聞かれたら、
「Pour boire, s’il vous plaît 飲み物用をお願いします」
「Pour manger, s’il vous plaît 食事用をお願いします」と伝えましょう。
補足3 水が欲しい時
フランスのカフェでは、水は頼まないと出てきません。
水道水であれば無料で提供されるので
「De l’eau, s’il vous plaît お水をください」
「Un verre d’eau コップ一杯のお水をください」という言葉を覚えておくと便利です。
喉が乾いている時や、二人以上の時はカラフ(水差し)で頼みましょう。
「Une carafe d’eau, s’il vous plaît 水のカラフをください」
フランスの水道水は普通に飲むことができますが、
石灰分を多く含む硬水(✴︎日本の水は軟水)ですので、
口に合わない方や慣れていない方はミネラルウォーターを注文しましょう。
✴︎水は水分中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によって、
軟水と硬水に分けられます。
水中のマグネシウムとカルシウムの量が多く、
硬度が高ければ硬水となります。
日本でも有名な「Evian エヴィアン」は硬水。
「Volvic ボルヴィック」は軟水です。
水に敏感な方や、
日本の水道水と同じ軟水がいい!という方には
ボルヴィックがおすすめです。
「Une Volvic, s’il vous plaît ボルヴィックをお願いします」
また、マグネシウムが豊富なミネラルウォーターとして知られているのは、
「Hépar エパー」や「Contrex コントレックス」です。
補足4 トイレに行きたい時
フランスを旅行する際に気がかりなのがトイレ事情。
日本のように、どこにでも無料のトイレがあるわけではありません。
有料の公衆トイレもありますが、
フランス語が分からないと使い方がわからない場合もあります。
でも、カフェのトイレで用を済ませてから、
飲み物を注文するということも可能ですので、
「Où sont les toilettes? トイレはどこですか?」
という言葉を覚えておくと慌てなくてすみます。
地下にある場合は、
「Au sous-sol 地下です」
2階にある場合は、
「Au premier étage 2階です」
と店員さんが教えてくれます。
他には、
「Tout droit 真っ直ぐ」
「À droite 右」
「À gauche 左」
「Au fond de la salle 店内の奥」
という言葉も一緒に覚えておくと
トイレまで簡単にたどり着くことができるでしょう。
補足5 丁寧なフランス語で注文をしたい時
飲みたい飲み物の単語+s’il vous plaît だけで注文をすることができますが、
もっと丁寧なフランス語で注文をしたい場合は、
Je voudrais +飲み物の単語+s’il vous plaît と言います。
「Je voudrais un café, s’il vous plaît コーヒーをお願いします」
「Je voudrais une bière, s’il vous plaît ビールをお願いします」
もし、頼みたいものが読めなかったり、
発音できなかったり、うまく伝える自信がない場合は、
メニュー表を指差して「これをください」と言えば確実です。
フランス語の「これ」は「ceci」です。
「Je voudrais ceci, s’il vous plaît これをください」
補足6 何を言われているのか分からない時
たとえば、「Bonjour こんにちは」を上手に発音することができたり、
ギャルソンが言っていることがまったく分からないにもかかわらず
「Oui はい」と瞬発的に言ってしまったり、
相槌を打ちながら聞き入っていると、
「この人はフランス語が話せる」とギャルソンは思ってしまうかもしれません。
そうすると、ギャルソンはますます早口でおしゃべりを始めてしまったり、
意図せずとも変な誤解を与えてしまうことになりかねません。
何を言われているのか分からないときは、
「Je ne comprends pas わかりません」と言います。
「Je suis désolé (e) ごめんなさい」をつけて、
「Je suis désolé (e), je ne comprends pas ごめんなさい、わかりません」
と言うこともできます。
また、言っていることが聞き取れない時は、
「Parlez plus lentement, s’il vous plaît もっとゆっくり話してください」
「Pouvez-vous me répéter, s’il vous plaît 繰り返していただけますか?」と言います。
補足7 チップは必要?
フランス語でチップのことを「un pourboire」と言います。
フランスのカフェでは、支払額の中にサービス料が含まれているため、
基本的には支払う必要はありません。
したがって、チップは任意となっており義務ではありませんが、
気持ちの良いサービスを受けた場合は、小銭をチップとして置いたり、
お釣りをもらわずにチップとして渡すこともできます。
補足8 メニューの単語と発音
フランスのカフェにどんな飲み物や軽食があるのかを、前もって知っておけば、
フランス旅行(滞在)中にふらりとカフェに入るのが楽しみになるかもしれません。
もちろん、お店によって軽食の有無やメニュー構成は異なりますが、
基本的な飲み物だけでもフランス語で頼んでみたい!
と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
そんな方々のために、当記事内に出てくるフランス語の例文と、
フランスの一般的なカフェにある飲み物やデザート、
軽食などをカテゴリーごとに一覧表(PDF)にまとめたコンテンツを作成しました。
フランス人による音声もダウンロード可能です。
飲み物や軽食のカテゴリーは下記をご参照ください。
Les boissons chauds あたたかい飲み物
Les boissons fraîches 冷たい飲み物
Les eaux minérales ミネラルウォーター
Les eaux minérales gazeuses 炭酸水
Les sodas ソーダ
Les jus de fruits フルーツジュース
Les bière ビール
Les apéritif 食前酒
Les digestifs 食後酒
Les Whiskys ウィスキー
Les Rhums ラム酒
Les vodkas ウォッカ
Les cocktails カクテル
Les cocktails sans alcool ノンアルコールカクテル
Les vin rouges 赤ワイン
Les vins blancs 白ワイン
Les vins rosés ロゼワイン
Les desserts デザート
Les coupes glacées アイスクリーム
Les sorbets ソルベ
Les sandwiches サンドイッチ
Les snacks 軽食
Les salades サラダ
Les entrés 前菜
Les pâtes パスタ
Les pizzas ピザ
Un Accompagnés au choix 付け合わせ
Les fromages チーズ
Les plats メイン料理
まとめ
いかがでしたでしょうか?
フランスのカフェに入る時から出る時までの流れをまとめてみました。
基本的な言葉を知っていれば、緊張せずに楽しい時間を過ごすことができると思います。
いろいろなカフェに行って、ぜひお気に入りのお店を見つけてくださいね!
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